《漫画村プロやべぇ》漫画村が中々潰れない理由のおさらいと漫画コンテンツの未来についての考察
漫画村っていうサイトについて改めて仕事を放り投げても語りたいんだ。
こんにちは。普段はメディアサイトとかアプリのプロデューサーをしてます。
年齢は27歳、身長173cmの乙女座です。
仕事が捗らないのでふとtwitterを見るとタイムラインが「漫画村プロ」一色となっておりました。
これやばいですよね。
何がやばいって普通に人によってはめちゃくちゃ納得感があってお金を払う価値があるサービスになっちゃってるところがやばいですよね。
意外と世の中の方の見積もり甘い気がするんですが、漫画村の売上って月1億円くらいは確実にあると思うんです。(PV数20億だとして×0.05円くらいじゃないかな...)
これに今後ユーザー課金乗っかるんだから普通に会計だけみたら超優良メディア企業ですね。素直に射精です。上場おめでとうございます。(多分粗利・純利が笑える事になってると思います)
まぁ漫画村プロについてはリンク先を読んでいただくと「やばいなこれ」という事は分かると思いますのでそこまで深く触れませんが、改めてなぜ明日漫画村を潰せないの?という事や、漫画コンンツの未来とかこの先についてインターネッツ企業に勤めている企画側の人間として気が済むまでダラダラ書いていけたらと思います。
- 漫画村っていうサイトについて改めて仕事を放り投げても語りたいんだ。
- 漫画村が明日無くならない理由
- 漫画村は今後どうなるのか
- 普通の人が漫画村を使うのは当たり前
- 業界人が言うように、漫画村は漫画文化を殺すのか?
漫画村が明日無くならない理由
1,違法ではなくて、脱法だから
改めて言うと漫画村って違法じゃないんですよね。これについては詳しい人がたくさんいるので、そちらの解説をとりあえず載せておきます。知ってる方は読み飛ばしてください。
漫画村は管理人が漫画をアップしているわけではなく、ネット上に上がっている漫画の画像を引っ張ってきてあげているのです。
つまりこのサイトはなんらかのプログラムにより漫画の画像を自動で探し見つけて引用しているに過ぎないということです。
平たく言えばこの画像は、「漫画の内容が写っている画像」としてではなく「ただの引用された画像」としか認識されないのです。
漫画村は管理人が漫画をアップしているわけではなく、ネット上に上がっている漫画の画像を引っ張ってきてあげているのです。
つまりこのサイトはなんらかのプログラムにより漫画の画像を自動で探し見つけて引用しているに過ぎないということです。
平たく言えばこの画像は、「漫画の内容が写っている画像」としてではなく「ただの引用された画像」としか認識されないのです。(違法じゃないの? 漫画村が閉鎖されない理由 | RanQ [ランク])
まぁ実際はプログラムとか無いと思っていて、どこかの遠い異国でひたすら漫画をスキャンしてアップロードするバイトさんが頑張ってると思います。
つまり現状の法律だと対策が難しい悪行です。
2,警察のインターネット関連に対する捜査能力が低いから
日本でインターネット系の犯罪とかそれっぽい匂いがする事案に対して結構大きめの事件だったりすると動くのが
CYBER POLICE KYOTO
ですが、おそらく今回の漫画村も彼らの出番でしょう。
ですが、聞いたところによると彼らは未だにサーバーを会社に置くものだと思っていたりするらしいので漫画村の運営は普通にサービス運営者としてめちゃくちゃやり手ですしサービス停止に追い込む事はできても、逮捕するのは中々苦労するんではないでしょうか。
漫画村は今後どうなるのか
とはいえどこかのタイミングで漫画村は完全にサービス停止を余儀なくされるでしょう。
ここまで他人を煽ってなんの制裁も無いというのはおかしいですし、議論が大きくなればなるほど法律の改正なども進みやすくなりますし。(それ以前にこじつけでサービス停止命令とか出そうですが)
まぁこじつけでもなんでも国会で取り上げられるくらい問題が大きくなった以上、どっかのタイミングでサービスは停止するでしょう。
WELQ事件やチケットキャンプ事件などのように、最近世論(特定の人たち)はインターネットサービスへの風当たり強いですしね...笑
特に漫画村の運営の人は悪意をバリバリ放っているので、なんか制裁があるでしょう。
普通の人が漫画村を使うのは当たり前
ただ、やっぱり時代の流れというものは残酷で漫画村がサービスを停止しようと漫画家さんや出版業界の売り上げがピンチになるという流れは変わらないのではないでしょうか。
twitterで見かける「漫画村使うやつ軽蔑」みたいなアレですが、まぁ普通に考えて無料ってやっぱり最強ですよね。
貧乏だから漫画村使うとかではなくて、これだけ大量で多種多様のコンテンツが無料で視聴閲覧・遊べる時代に金を取るのは中々難しいものがあります。
映画館の大きなスクリーンで見たいとか、ライブで一体感を味わいたいとか。そういった別個の体験にお金を落とし、コンテンツそのものはどんどん無料に近づいていくと思います。(AV等すでにほぼ無料になっている物も多くありますが)
漫画や曲などにお金を払う人は無料でコンテンツを楽しまずに「発信者への敬意や愛着」を基に投げ銭的な感覚でお金を支払う世の中であって、普通の人はやっぱり何でも出来るだけ無料で楽しみたいはずです。
コンテンツ提供者が普通の人からお金を取るんだったら値するだけの特別さを出すか、特定の人の特別な存在にならなければいけない大変な時代です。
多くの人にとっては無料が最高なので、漫画村亡き後にどんな出版社の漫画も無料で、かつ快適に読めるという役割を担いつつ、漫画家や出版社にお金を還元する法的に完全にクリアな事業者が出てくるとも思います。
何にせよ漫画を無料で楽しむという習慣はコンテンツ無料がスタンダードになっていく世の中では定着するでしょう。
業界人が言うように、漫画村は漫画文化を殺すのか?
あくまで漫画家さんの「面白い漫画を描く」というスペシャリティが失われたわけではなく、その能力は今後週刊連載的な形じゃなくなるかもしれませんが、引き続き人に求められるので形を変えてお金を集める事になるでしょう。
なので今言われている「新しい漫画が読めなくなる」なんて事にはならないです。
これは絶対で、新しいスタンダードが生まれてくるはずです。
すでにtwitterでアカウント運用してnoteで漫画売ってる人などもいるわけですし、仮に岸本斉史とか石田スイとかが「出版社に中間搾取されるのウザいんで、毎週1話100円でnoteで漫画売りまーす」って言ったら毎週買う人ってかなりいると思うんですよね。
(それでもやっぱり盗品を売る人は出るでしょう。これは防ぎようがないので残念ですが。)
かといって漫画家個人、ないし少人数のチームだけで「ワンピース海外ドラマ化!」みたいなプロジェクトが動くわけないので、ビジネスマン・広報として絶対的な実力を持つ編集者さんはより存在感を増していく時代になるのではないでしょうか。
まとめると
1,漫画村は明日のサービス停止は無くても1年くらいの間?にほぼ確実に滅されるはず
2,でも漫画は無料という習慣は根付きつつあり、今後もそうあり続ける可能性が高い
3,漫画家も編集者も作品はもちろんビジネス力含めた完全実力主義の世界になる
の3本立ての未来が来るのではないでしょうか。
気が済んだので仕事に戻ります。